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植物を元気いっぱいに育てるには水と陽の光、そして土壌の環境が大切だということは
理解できるところです。
土壌の中に棲む微生物たちとの共生が植物を元気に育ててくれます。
人の体内にもその土壌と同じような役割を持った場所があります。
それが腸です。
未知の臓器と言われてきた腸の中には
さまざまな役割が備わっていることが最近の研究で徐々に明らかになってきました。
ヒトと腸の関係性について。
今回から一つのテーマとして、この腸についてのお話を
お伝えできればと思います。
①《腸内環境を整えるとはどういう事か》
腸内環境を整える、いわゆる腸活と呼ばれていますが
それはいったいどのようなことなのか、ということを考えてみたいと思います。
腸内環境を整えるために大事な事は、「バランス」です。
腸内の菌の数はおよそ1000種類100兆個。
その中に①善玉菌 ②悪玉菌 ③日和見菌という3つの菌が存在します。
この3つの菌は腸内の中で互いに共生しながら生きています。
「善玉菌」の代表格は乳酸菌であるビフィズス菌と呼ばれるもので、
このビフィズス菌が腸内でしっかり仕事をしてくれると、
腸内環境が秩序ある平和な状態に保たれます。
逆に「悪玉菌」の代表格であるウェルシュ菌などが優位に立つと、
腸内環境は荒れ始め、無秩序となり、平和な状態が大きく乱されます。
「日和見菌」は文字通り、状況を日和見している菌ですが、
悪玉菌の増殖に反応しやすく、悪の道になびきやすい菌です。
では、腸内から悪玉菌をすべて排除する事が腸内環境にとって
最適かというと実はそうではなく、
バランスよく「共生」する事が一番良い状態だということです。
つまり、腸内環境を整える、というのはまさしく我々が住むこの世界と
同じ事だと考える事が出来ます。
一方を排除する事に躍起になることで得られるものは何もありません。
むしろ自分たちにとっても不都合な事が増えるはずです。
共に生きる術を考えて共生していく事。それが大事だということです。
そのバランスは「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」が理想と言われています。
このバランスをいかに日々、保つことが出来るのか。
それが「腸内環境を整えるということ」、なのです。
#腸のはなし