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日本的霊性

  • 執筆者の写真: Sakamoto
    Sakamoto
  • 1月17日
  • 読了時間: 2分

昨年、金沢にある鈴木大拙記念館を訪れました。


静けさを大切にした建築と、余白のある空間。

そこに身を置いていると、自然と歩く速度が落ち、呼吸が深くなり、身体の感覚が前に出てくるのを感じます。


来館者の多くが海外の方だったことも印象的で、

禅の思想を世界へと伝えた鈴木大拙という人物の影響力の大きさを、改めて感じる空間。


鈴木大拙氏の著作は、決して読みやすいものではありません。

感覚的というよりも、むしろ論理を積み重ねながら、一文一文を辿っていくような読書が求められます。


三十代の頃に手に取った日本的霊性も、当時は難解に感じ、途中でページを閉じてしまいました。

けれど今、あらためて読み返してみると、同じ言葉が、以前とはまったく違う重みで届いてきます。


それは頭で理解というよりも、これまでの経験や、日々の身体感覚と結びつきながら、

文章の難しさの中でも身体が察知して無意識の気づきを感じるような、そんな感覚。


同じ本であっても、読む時期や心身の状態によって、見え方の景色が変わるのは時間の流れそのもの。


忙しさの中で、私たちはつい頭で先回りをし、身体の声を後回しにしてしまいがちです。

けれど身体は、いつも先に反応し、今の状態を、言葉を使わずに教えてくれています。


身体がひらくと、無意識の感覚が立ち上がり、思考がゆるみ、この世界との距離感も自然と変わっていく。

霊性とは、どこか高いところに求めるものではなく、この身体を通して、日々の暮らしの中で育まれていくもの。


これからの時代、スピリチュアリティは大きく広がっていくと感じる中で、

その中でも日本の霊性という文脈はますます見直されていくと感じます。


霊性を意識した心身の調和が大切になる時代はまだまだこれからです。

鈴木大拙氏が感じた世界を紐解き、心地よい日常を過ごしていきたいですね。



 
 
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