執筆者 Sakamoto
先日、仕事を終えて自宅から少し離れた駐車場で
車を降りて家路までの道を歩いていた時、
ちょうど2.30歩ほど歩いたくらいからなのかな、
なぜか右足の甲のあたりが急に痛くなり始め、
あれ?痛いな、なんだろう。。。
そんなことを思いながらも
動きを止めずに歩き続けていたのだけれど、
右足に体重を乗せるとズキッと響くその痛みは
どんどんひどくなっていき、
やがてまともに歩くのが困難なほどになっていった。
玄関に着く頃にはもう右足を引きづりながらの状態で、
家の中に入り、すぐさま右足を見てみた。
特に何か腫れている感じは見受けられない。
ぶつけた記憶もなければ、ひねった記憶もなく、
なぜか突然に歩くのがとても困難になってしまった。
翌日もその痛みがおさまる気配はなく、
普通に立っている分には何も感じないのだけれど、
歩く時に体重を乗せるとズキっと響くので
真っ直ぐにテンポよく歩くことが困難。
足は腫れてもいないので、
ヒビが入ったようでもないとは思ったけれど、
流石に思い当たる節が何もなく
このまま状況がわからないのもちょっと困るし、
とにかく痛みはなんとかしたいと思ったので、
整形外科に行ってみた。
先生が足の甲のあたりにジェルを塗り、
超音波検査と呼ばれる器具で患部を見てみると、
「何か小さなガングリオンっぽいのが見えますね」
と先生は一言。
ガングリオンとはゼリー状の腫瘤のことで、
主に手首の関節などの近くにできたりして、
大きいものだとピンポン玉くらいまで大きくなるというもの。
通常痛みが出ることはあまりないけれど、
神経を圧迫したりすると痺れや痛みが生じると言われている。
どうやらそれが足の甲にできていたらしい。
すると先生は
「でもこれ2mmくらいの小さいものだから
何も施しようがないからちょっと様子見が良いですね」
その日は湿布をもらい、僕は帰宅した。
.
2mm‥2mmかあ‥
針先くらいのそんな小さなものが、
僕の歩行をこんなにも困難にしていたのか、
と思うとなんだかとても考えさせられた。
たった2mmなのにと思う一方で、
いやそんなほんの些細なものだとしても、
一人の人間の生活の
当たり前をコロっと変えてしまうことはあるのだ、
という驚きがどうしても頭から離れない。
それはもしかしたら物質的なものでなくても
2mmのような小さな言葉も、
2mmのような些細な行為も、
おそらくきっと日々の生活の中ではたくさん
転がっているのではないだろうか。
「何してんの!」「そんなの興味ないよ」
「嘘つくなよ」とかね。
自分本位の言葉で相手を傷つけてしまうことって
気づかないうちにたくさんしているかもしれない。
それは、自分には些細な言葉だったとしても、
相手にはその2mmのような小さな言葉が、
全身を硬直させてしまう言葉や行為に、
もしなっているのだとしたらそれは大きさなんて関係ない。
人の心や身体は、とても繊細で、
傷つく時は一瞬で、
そんな2mmのような些細な言葉や行為から、
まるで全身を一瞬で覆い尽くす霧のように身体の自由を奪ってしまう。
自分以外の誰かからの言葉に僕らはとても敏感だ。
いや待って、
自分以外の誰かからの言葉?
きっとそれだけではないよね、
言葉や行為に対して、
自分が自分に向けていることだってない?
「自分にはできっこない」
「自分は⚪︎⚪︎より劣っている」
「なんで自分だけ」
2mmのように小さな自己否定の言葉で
全身が硬直して思考も停止してしまうことってあるよね。
少なくとも僕はあるんだそういうの。
いや今よりも過去にはだいぶあったと思う。
だからこそ、
些細な言葉や行為の折り重なりを、
自己否定なマインドから、
ほんのちょっとだけポジティブなマインドに変換して、
自分に向けて発信してあげられたら、
全身を覆い尽くす霧のような不自由は、
もしかしたら晴れた見晴らしの良い景色に変わるかもしれない。
身近な人への「ありがとう」の一言。
大切な人への「大丈夫だよ、心配ないよ」の一言。
関わり合いのある人への「お疲れさま」の一言。
ほんの些細な自分への
「いつもありがとう」の一言。
ほんの些細な自分への
「頑張れ、大丈夫だよ」の一言。
きっとそんな2mmくらいの小さい言葉や行為の
折り重なり合いの日常が、
僕らの人生の彩りをきっと豊かにしてくれるのではないだろうか。
どちらの言葉や行為を使うかは自分のチョイスだけれど、
できることならば自分も周りも笑顔が増える選択をとっていきたいね。
そんなことをふと思った、
僕に起きた最近の出来事の話。
追記)
足の甲の痛みは、
手持ちの『CS60』でセルフメンテナンスして
いたら1週間ほど経った今はなぜか痛みが全くありません。
CS60の効果を実感!(個人の感想です)
とはいえ
経過観察中なので、ガングリオンが消えてなくなるように
言葉と行為でもっともっと小さな細胞達を元気にしたいと思います。